前回のタフジャケではルイスレザーズの代表的なモデルを紹介しまして、「他のモデルも入手できたら紹介しまっせ〜」なんて言ってた矢先、拙者の手元にCyclone(サイクロン)なるモデルが届きました。
おっ、こりゃお約束通り紹介しなきゃって訳で、今回は臨時増刊となりました。
拙者のもとに届いたこのCyclone、その色はなんと濃い紫ちゅうか濃紺ちゅうか、その中間ちゅうか・・・光の加減で黒に見えたり、紫に見えたり、紺に見えたりという不思議ちゃんカラーのライジャケでした。
「確かにアメリカンにゃぁない色だな。」「まっ、おいおいじっくり観察しながら、月刊タフジャケのネタにでもするか。」とお店のハンガーに掛けておいたんですが・・・。
ところが、入荷して2日ほどでお客さまから購入希望のメールをちょうだいし、「うっ、今までにない早いレスポンス」などと感心してたんですが・・・その後、拙者に今まで体験したことないような衝撃が走ろうとは想像もしとりませんでした、いやホンマ
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ジッパーを上げきっても様になるのがUKライダースジャケットの特徴。
ベルトの代わりにボタン止めのフラップが付いているのも面白い。
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さて、このCyclone70年代のもので、ルイスの代表的モデルであるLightning(ライトニング)から発展したモデルです。 パッと見はフツーのWライダース、アメリカものとの違いも色、ベルトがなくウェストはサイドで絞ること、左袖にポケットがあるくらいのもんです。
ところがどっこい、人が羽織るとアメリカものとは全くの別ものになっちゃうんですね、これが。
特にこのCyclone、人が着た際のシルエットの美しさは格別です。
ボキャ貧な拙者のマズイたとえで申し訳ないんですが、アメリカのライダースジャケットは、そのシルエットをたとえるに台形か縦にした凸レンズなんですな。それに比べてルイス、特にこのCycloneは凹レンズと申しましょうか、人のシルエットで最もくびれてる部分に沿ってきれいにジャケットラインがはまるんです。ですからスタイルのいい人が着れば、そりゃもう美しいとさえ言っちゃいましょう。
いやはや、それにしてもいちテイラーでありながら、アメリカンなBronx、ロンジャンを定着させたLightning、バリバリバイカー向けのMonza、そしてこの美しいシルエットを持つCycloneと、数々のバリエーションを生み出した50年代から70年代にかけてのルイスレザーズには脱帽です。
ハイクオリティを売りにするライダースジャケットブランドは数あれど、当時ここまで革新的なセンスを持ったメーカーはなかったかも。
だからこそ、ルイスレザーズのライジャケは今もって輝きをはなってるとも言えます。
やっぱりルイスはおもしろい!
当時のルイスがアメリカンライダースをベースにしながらも、時代に挑戦して独自の新しいスタイル・文化を作り上げたように、今ある各ブランドにも新しい時代の新しいライダースの創造にチャレンジして欲しいものです。
※画像はすべて、フライトジャケット&ライダースジャケットプロショップ
“GORILLA”で販売している商品を撮影したものです。